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概要

Fuji Rod Craft 2019

誰にでもできるロッドクラフト飾り巻きDecorative Butt Wraps飾り巻きは、巻き糸によって作る模様のことで、主にロッドのバットセクションの装飾に用いられ、カスタムロッドによりいっそうのオリジナリティを加えることができます。そもそも実用面では、ボートロッドのバット部を船べりとの接触やブツケから保護する、あるいはロッドのジョイント着脱時の滑り止めという役割もあります。飾り巻きの技術はごく簡単なものから非常に複雑なものまでありますが、ここでは代表的な技法を取り上げ、それぞれの初歩を紹介します。飾り巻きにおける糸端の処理や仕上げのコーティング方法は、ガイド取り付けの場合と同じです。糸巻き(P.11)、コーティング(P.18)をそれぞれ参照ください。ツールハサミ抜き輪(先細でよく切れるもの)マスキングテープもしくはセロテープハンド・ロッドラッパーRRM2通販できます通販の詳細は小売カタログ最後のページをご覧ください。基本巻きCross Wraps使う糸下巻き糸横糸飾り糸固定糸模様がシンプルな場合、飾り糸と固定糸は太めのものを使いましょう。固定巻きに使う糸があまり細かったり色が淡いと下層の糸が透けることがあります。らせん糸をグリップ側から穂先に向かって等間隔に螺旋状に巻き上げ、ある地点で折り返したら、巻き上げた螺旋に交差させて巻き下げ、その端を固定巻き…というように、この巻き方が飾り巻きの初歩となります。装飾性はありませんが、初心者が飾り巻きのおおまかな仕組みを理解するための練習と捉えてください。完成図?はじめに「下巻き」をします。下巻きは、飾り糸を巻きやすくするための滑り止めにもなります。糸が重ならないように、隙間ができないように密に巻きましょう。続いて、ロッド径のセンターに「横糸」を真っ直ぐ張り、両端をテープ止めします。真裏にも同じ要領で横糸を張ります。この横糸が、糸と糸との交点の目印になります。?飾り糸の端をフォーグリップに巻きつけ、らせんテープ止めしたら、螺旋の巻き上げを始めます。下巻き横糸(なるべく細いもの)横糸は、飾り巻きがある程度進んだ時点で抜きます。横糸ではなく、長さを計りながら水性ペンなどで点を打つ方法もあります。この時、ガイドやリールシートの向きに注意してください。糸を巻きつけてからテープ止めする場合、糸端をテープ止めしてから巻きつける場合、あるいは、巻きつけのみでテープを使わない場合…と順番はそれぞれです。目的は糸のほどけ防止なので、きれいに巻く必要はありません。しっかりと巻きましょう。?糸と糸の間隔を決め、等間隔になるように一定の角度で巻き上げていき、決めた地点で折り返したら、次は逆向きに、糸と糸が横糸の地点で交差するよう、巻き上げ時と同じ角度で巻き下げていきます。穂先側にも「固定巻き」をする場合は、下巻きを過ぎた所まで巻きつけ「テープ止め」を行なってから折り返します。糸の間隔同じ角度で?終わりまできたら、再びフォーグリップに巻きつけ、テープ止めし、糸をカットします。穂先側での「固定巻き」この時点で横糸を抜いても構いません。?次に、飾り糸の端を「固定巻き」します。数周巻いたところで、最終的に端が出ない長さに飾り糸をカット。途中で「抜き輪」をはさむことを忘れずに巻き進め、終わりまで巻いたら、糸端を止めて完了。飾り糸が太い場合、切り口を斜めにカットします。テープは、巻きを再開する前にはがす。※穂先側で固定巻きする場合も、手順は同じです。コーティング時のご注意飾り巻きは、糸の重なりが多い為、いきなり塗ると気泡が生じやすいので、最初にカラープリザーバーを塗り2日間乾燥させ、念のためもう一度塗ってまた2日間乾燥させ、それが完全に乾いてから、二液性エポキシコーティング剤を2回、3回と厚塗りすると良いでしょう。カラープリザーバーがない場合は、うすめ液で薄めた二液性エポキシコーティング剤をしっかり染み込ませながら塗り、乾燥したらまた塗り重ねることを心がけてください。- P.14 -