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SHOP ~INTERVIEW~

インターシュート

その日、各地では今年一番の冷え込みをテレビで報じていたが、ここ大津市も琵琶湖から望む山々は、秋の深まりを感じさせる彩りを見せていた。

びわこ浜大津駅近くには、路面を京阪電鉄のラッピング車両が走り、高層マンションが多く立ち並ぶが、すこし小路に入ると昔ながらの格子戸の長屋がある街並みが広がっている。

そんな静かな街並みの中に今回の目的地があった。

 
 

今回のFUJITACKLEPLUS+ ショップインタビューは、滋賀県大津市の「インターシュート」が取材先。

 

ガラス張りの店舗には「ロッド販売」と大きく表示されているが、パッと見て釣具を扱う店とはわからない佇まいである。

 

 

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そう、この「インターシュート」は、2018年9月1日にここ大津市に産声をあげたばかりの新しいロッドビルディング専門のプロショップなのだ。

ガラスの扉を開けて店内に入るとインターシュートを立ち上げた 牧 征樹(マキ タダシ)さんが、作業をしている手を止めて、笑顔で出迎えてくれた。

 

改めてロッドビルディング専門店のオープンのお祝いとご挨拶をさせていただき、今回のショップインタビューが始まった。

 

牧さんの第一印象は、「若いのに落ち着きがある」で、これまでのFUJITACKLEPLUS+ショップインタビュー史上、一番若いロッドビルダーの紹介になると直感した。
 
 

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まずは、牧さんのこれまでの経歴について伺う。

「私は愛知県豊田市の生まれで、大学を卒業するまで愛知県で過ごしてきました。就職してからは、東京や大阪で社会人生活を過ごしながら、ある競技の活動をしながら海外にも…」と言いかけた。

 

「ん? 海外?」

牧さんにこの「海外」についてお話しをお聞きすると、なんと牧さんは「ライフル射撃」の競技で、ナショナルチームに所属していたすごい方なのだとわかった。

 

「ライフル射撃はマイナーなスポーツ競技ですから」と牧さんは謙遜して話すが、国内での輝かしい経歴はもとより、2008年北京大会、2012年ロンドン大会の代表候補選手だったのだ。

なるほど、一番最初に牧さんにご挨拶した時に感じた印象の「若いのに落ち着きがある」は、学生時代からライフル射撃という競技に真剣に向かい合い、数々の大舞台を経験してきたことによるものとわかった。

 

ここで、「なぜ、そんな経歴をもつ牧さんが、ロッドビルディング専門店を大津市に?」という疑問が浮かんできた。その点について質問をしてみる。

 

「私と釣りとの出会いは、祖父に連れていってもらった三河湾の海釣りで、初めてスズキを釣った時に遡ります。今思えば30㎝ほどの小さなスズキでしたが、力強いヒキとスリリングなやりとりに一気に釣りの魅力にはまりました。その後近所の池や川でフナやハヤ釣りを経て、当時大流行していたバスフィッシングにも自然と興味がむいていきました。その頃の琵琶湖は、湖岸に沢山のアングラーが並び、数釣りを楽しむのが主流でしたが、既製品のロッドでは満足できず、ヘラ竿を改造して繊細なバスロッドを制作したのが、初めてのロッドビルディングだったと思います」と牧さんは幼少から高校生の頃の話しをしてくれた。

 

確かに当時の琵琶湖には連日多くのアングラーが訪れ、数釣りを楽しんでいる時代だった。

当然、そのトレンドにあわせて多くのメーカーから専用ロッドが発売されていたが、牧さんは、より繊細なロッドを求めてロッドビルディングをはじめてしまうのは、ただのアングラーとは違う点だろう。

 

引き続き、牧さんは当時のことを話してくれた。

「自分で制作した繊細なロッドは、多くのアングラーがいる釣り場でも結果を出すことができました。また、その後 数釣りとは対極にあるランカーバスを追いかけた時もアメリカ

からブランクスを入手してオリジナルロッドを制作、独自のスタイルを築いていくようになりました」と琵琶湖のバスフィッシングを通して、ルアーフィッシング、ロッドビルディングの魅力にひかれていった背景を話してくれた。

 

つまり、牧さんは高校生の頃にバスフィッシングとロッドビルディングの魅力にはまり、釣具メーカーへの就職を夢みて、名古屋の工業大学に進学、当時釣り同様に真剣に取り組んでいたライフル射撃という競技においても世界レベルの技術を習得、数々の経歴を残し、現役選手引退とともにもう一つの夢であった「釣具を扱う仕事」を琵琶湖湖畔の大津市で実現したということになる。

 

ここまでは、牧さんの経歴について伺ってきたが、もう一つの夢であった「インタシュート」のお店について伺ってみる。

「まず、店名であるインターシュートという名前の由来は、ラテン語で『繋ぐ』という意味をもつ“インター”と英語で『撃つ』をいう意味の“シュート”を組合せて名づけました」と説明してくれた。

確かに海外の量販店では、フィッシングとハンティングは同じ扱いとなり、狙った獲物を撃つ、ルアーフィッシングでは狙ったポイントを撃つという意味でもしっくりくる店名であると感じる。
 
 

使用画像③-2

 

 

「まだ、開店して数か月しか経っていないので、ご注文いただいたロッド製作が中心で、店内の品揃えまで手が回らなくて…」と牧さんは言うが、インターシュート店内には、牧さんの経験から厳選されたロッドビルディングパーツがわかり易く陳列されている。
 
 

使用画像⑤-2
 
 

また、インターシュートが手掛けるオリジナルロッド(バス、シーバス、ライトソルト)が綺麗にロッドラックに並べられ、いつでも触れることができるようになっている点にも注目したい。
 
 

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これは、牧さんが東京の商社の営業マンとして経験してきたお客様への気配りやプロショップという少し入りづらいイメージを和らがせる配慮が活かされているサービスなのだろう。

 

店内に設けられたロッドビルディングスペースにいる牧さんを見ていると1本1本に自らの魂を吹き込んでいるかのように真剣な眼差しで作業をしている。

改めて、高校生の頃に誓った牧さんの夢に対する強い想いがカメラのレンズ越しに伝わってくる。

1つ目の夢であったライフル射撃の競技同様に強い想いの積み重ねが高い実績となり、結果に繋がるということを「インターシュート」で実践しているように思えた。
 
 

使用画像9-2
 
 

ショップインタビューの終盤になり、なんの前触れもなく牧さんから「琵琶湖に行ってみませんか?」と声をかけていただいた。

お店の営業中に突然の声かけに少々驚いたが、インターシュートオリジナルのバスロッドを手に琵琶湖まで歩いていき、何度もキャストしながら、自身が手掛けたロッドの説明ををしてくれる牧さん。

 

夕焼けの日差しを浴びて神秘的に輝く湖面をバックに牧さんを撮影した時に琵琶湖がルーツになった「インターシュート」を若きロッドビルダーが、もっと発展させていくという強い想いを伝えてくれたような気がした。
 
 

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薄暗くなり街の明かりが点きはじめた頃に琵琶湖を後にし、今回のショップインタビューを終えることになった。

 

 


インターシュート

http://intershootjapan.com/main/ (インターシュート ホームページ)

・住所 〒520-0046 滋賀県大津市長等3丁目3-36 ドエルポートレート1階

・TEL/FAX 077-509-7669

・携帯電話 090-8328-5457(店舗営業時間内対応)

・営業時間 水/木/日曜日:12:00~20:00

金/土曜日  :12:00~21:00

・定休日 月曜日/火曜日


(メモ)

2018年9月1日にオープンしたロッドビルディング専門店です。

琵琶湖湖畔にありますが、バス・シーバス(ボート含む)・ライトソルト全般のオリジナルロッド製作を若きロッドビルダーが手掛けます。

是非、自分が理想とするロッドのイメージを伝えてみて下さい。世界レベルのライフル射撃の名手が、あなたの心を撃ちぬきますよ。

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