
2017.7.24
フィッシングショップ
オンリーワン
関東バスフィッシングのメジャーフィールド高滝湖を有し、サッカーJ1クラブの本拠地でもある千葉県市原市。全国トップクラスの製造品出荷量を誇る工業都市でありゴルフ場の数が日本一でもある、工業地域と豊かな自然を併せ持つそんな街に “フィッシングショップ オンリーワン” はある。
黄緑色の屋根が目立つインパクトのある店舗で、敷地内には大きなピックアップトラックとバスボートが数艇置かれていた。店舗外部にはウッド調の工房が設置されており、そこで船外機のメンテナンスやロッドブランクスの塗装を行うという。一見するとバスプロが集うルアーショップという雰囲気だ。
店内に入ると店舗の半分はルアー用品で溢れているが、もう半分は船釣り用品とロッドビルディング用品が所狭しと陳列されている。そう、オンリーワンは船釣りとルアー、そしてロッドビルディングの専門店なのだ。取材当日は平日だったのにも関わらずお客様が頻繁に来店され、店内では古宮社長とそのご子息・ご息女、そしてビルダー斉藤さんの4名が慌ただしく業務をされおり、接客の合間を縫いながらインタビューがスタートした。
古宮社長にオンリーワンを始められた経緯を伺う。
「元々は千葉県内の釣具量販店に、ルアー担当として20年間勤務していました。その中で、ただ道具を売るだけでは無く、お客さんと交流してお客さんが釣りに行きたくなるような、そんなお店を運営したくて、15年程前にオンリーワンをオープンしました。“オンリーワン”という店名の様に、他のお店ではあまり取り扱わない様な商品やロッドビルディング用品などを取り揃え、他のお店とはできるだけ違うお店である様心掛けています。」
「お客さんと楽しく話して気分良くなってもらい、お客様に喜んでもらえるように修理の期待にはできるだけ応え、また、ガイドを外すと塗装が剥がれることがあるなど、そういう説明をしながらロッドカスタムを行い、せっかく来店して下さったお客様全員をいい気分にしてあげて、また来店して欲しい。特に現在は以前の様には物が売れない時代、物を売るだけでは無く、釣りの楽しさを伝えていきたい。そんな想いでお店を運営しています。」
“釣り人に喜びと楽しさと心地良さを感じてもらうための釣具店” それがオンリーワン。穏やかで心優しい古宮社長だからこそこういうお店作りができ、沢山の常連さんを惹きつけているのだ。
次にオンリーワンの魅力の一つであるロッドビルディング・ロッドカスタムについてロッドビルダーの斉藤さんにお話を伺う。斉藤さんは以前、古宮社長と同じ量販店に勤務しており、その頃からロッドビルディングを行っているので、ロッドビルディング歴は20年。一番最初に作ったロッドはバスのパワーフィネスロッドだという。
また、斉藤さんはJB霞ヶ浦に参戦中の現役のバストーナメンターで、過去に年間1位を獲得し有名メーカーもスポンサーに付くほどの実力の持ち主。仕事以外の時間はもっぱら釣りをしているので、常に鮮度の良いフィールド情報と最先端の釣法を把握されている。
「オンリーワンの場合はバスロッドがメーンになりますが、オリジナルロッドを作りたいと思っている人は意外と多いんです。また、既製品をオリジナルロッドの様に仕上げたいという需要も多いです。お客様の要望は、“とにかくロッドを軽くしたい” というもので、ガイドはほぼTORZITEガイド仕様になります。ロッドをカスタムする魅力は、もともと気に入っていたロッドがカスタムしたことにより更に良くなった時に楽しさを覚え、それがトーナメンターの場合だと、そのロッドを使用してトーナメントで優勝した時は特に嬉しいですよ。」
一から思い通りのロッドを作るのは難しいが、自身が気に入っているロッドをベースに、ガイド交換やグリップ改造などを施し理想的なロッドに仕上げると言うのはナイスアイデア。
続いて、斉藤さんが製作している “オンリーワンオリジナルロッド” について聞いてみる。
「オンリーワンオリジナルロッドのコンセプトは、万人が使用する番手は作らず一般的に量産されていないような尖ったロッドに限定していることです。例えば、亀山ダム・高滝ダム専用ロッドの様にご当地の釣り方にスポットを当てたロッドです。特に亀山ダムにはそのフィールドならではの非常に多くの釣り方が存在します。それは亀山ダム独特の特殊なシチュエーションやシーズナルパターンがいくつも存在する上に、釣り人が多く、更にトーナメントも開催されるので、人よりも釣りたいという想いでどんどん尖った釣り方が生まれてきました。それら最先端の尖った釣りを熟知した亀山ダムのボート店とコラボレーションし、オンリーワンオリジナルロッドを作っています。」
最近はそんな専用ロッドについてもユーザーの嗜好が変わって来ており、以前は “とにかく釣りたい” という理由から、圧倒的にスピニングロッドの需要が多かったが、最近では以前より釣りに行ける回数が減ってしまったため、“楽しく釣りたい”という理由からベイトタックルの需要が増加しているとのこと。釣果だけでは無く、釣行自体を楽しみたいというニーズにも細かく対応しながらロッドを作る姿勢にも、オンリーワンの運営方針を感じる事ができた。
最後に、ロッドビルディングの魅力を発信続けて来られたオンリーワン様からのメッセージを古宮社長と斉藤さんのお二人から頂戴した。
古宮社長:
「ロッドビルディングは、やり始める時は難しさを感じて大変だと思うこともあるかもしれませんが、実際にやってみると誰にでもできます。」
斉藤さん:
「自分でロッドを作るととにかく愛着が湧きますので、ぜひ自分で世界に1本のロッドを作ってみてください。」
最後まで穏やかな雰囲気でインタビューは終わった。
お客様に喜んでいただくをモットーに、穏やかなスタッフが心地良い接客を行う “フィッシングショップ オンリーワン” 、千葉に行く機会があればぜひ立ち寄ってみて欲しい。
フィッシングショップ オンリーワン
●フィッシングショップ オンリーワン WEB
・住所:千葉県市原市八幡331-3
・電話:0436-41-1200 FAX:0436-43-4500
・定休日:毎週日曜日
・営業時間:平日 10:00~20:00
・営業時間:祝日 10:00~19:00
(お店からのひと言)
ガイドの巻き直し等の修理やグリップ延長等のお客様のご希望の合わせた改造も、行えます。
「ロッドが破損したが、思い入れがあるから何とか修理したい・・・」
そんな時は諦める前に、まず当店までご相談ください。