
2018.3.9
riprap(リップラップ)
関東では春の嵐が吹き荒れた翌日、滋賀県草津市は穏やかな日差しを感じる陽気だった。
ここ草津市は、江戸時代には宿場町として栄え、現在は日本を東西に結ぶ幹線道路の要衝となり普段から交通量が多い。
そんな混雑した幹線道路から外れ、遠くに雪をまとった比叡山を見ながら、しばらく車を走らせるとレンガ造りの店が見えてきた。「リップラップ」だ。
駐車場に車を止め、店内に入ろうとすると代表の岩嵜(イワサキ)さんが、笑顔で出迎えてくれた。
挨拶もほどほどに最近のバスの状況を伺うと「少し前にバスが動きましたが、ここ数日は落ち着いていますね」と即答。
そう、「リップラップ」は、琵琶湖湖畔に近い立地にあり、最新情報が常にアップデートされるプロショップなのだ。
店内を見渡すとオカッパリの聖地でもある琵琶湖西岸&東岸のコアアングラーに応えるバス関連用品とレジが置かれたガラスケース内には、TORZITEガイドが山積みされている。
また、店の半分以上を占めるロッドビルディングやリールのオーバーホールを行う工房には、お客様よりカスタム依頼を受けた複数のロッドがコーティングされ、ゆっくりと回転している。
一通り店内の撮影を終えた時点で、「リップラップ」のショップインタビューが始まった。
まず、岩嵜さんにこれまでの経歴について伺った。
「私は学校を卒業して、しばらくは婦人服の販売の仕事をしていました。当然のことですが、婦人服を扱い、商品の説明をする毎日を過ごしていたのですが、ある日 突然心の中に違和感があることに気づいてしまったのです。『このままで本当にいいのか? もっと自信を持って仕事がしたい…』とね」と若かかりし頃の出来事を懐かしみながら岩嵜さんは語ってくれた。
しかし、この違和感が人生を変えることとなる。
すぐに行動をおこした岩嵜さんは、当時京都と滋賀に展開していた釣具量販店に丁稚(岩嵜さんはあえてそう言う)として入り、自分が一番自信をもって説明ができる釣具の商売の基礎を学ぶことになる。
釣具量販店では、様々な釣りジャンルの知識と接客を習得し、多くの常連客も相手にするようになった頃、あるお客様がやっていた「ロッドビルディング」に出会う。
一気にロッドビルディングの魅力にハマった岩嵜さんは、ロッドビルディングの技術の習得と合わせ、日々店に持ち込まれる穂先折れによるトップガイド交換など修理対応もできるようになり、お客様からも店からも高い信頼を得るようになっていった。
しかし、当時はバブル景気崩壊後の平成不況を色濃く残す時代となり、不況に強いと言われてきた釣具業界もその煽りを受けて、岩嵜さんが勤める店も不運にも看板を下ろすことになってしまう。
そこで、第二の人生の決断をした岩嵜さんは、若かかれし頃に違和感を覚えた「自信をもって商品をお客様におススメする」を実現するため、2003年4月滋賀県栗東市に自らの店の看板を掲げることになる。
店の名前は、「リップラップ」
リップラップとは、バス釣り用語で、ゴロタ場や捨て石が点在するポイントを指すが、岩嵜さんは、基礎工事の土台となる石積み、 土台の石がしっかりとしていなければ 物事は上手くいかない、成し遂げれない という意味を店名に込めたと言う。
リップラップは、小さい店ではあったものの岩嵜さんの穏やかな人柄と高い技術から多くのお客様に恵まれ、ロッドカスタムとロッド修理を年間1,000本以上こなすようになる。
ロッドカスタムとロッド修理の依頼が増えるにつれ、よりお客様に高いサービスをするため、2011年2月に滋賀県草津市(現住所)に移転。
今年15周年を迎える。
自ら店の主となり、1万本以上のロッドと向き合ってきた岩嵜さんがずっと持ち続けてきた「自信をもって商品をお客様におススメする」は今も変わらない。
2017年4月 長年の経験から生み出された ものづくりへの拘り、熱い想いを込めて世に出したオリジナルロッド「WEED MASTER (ウィードマスター)」は、岩嵜さんの釣りのスタイルでもある「長く付き合えるロッド」をカタチとした琵琶湖専用の特化型バスロッドである。
琵琶湖専用と聞くと“ガチガチの剛竿”と思われがちであるが、数々の“名竿”と言われるロッドを生み出してきた国内工場に岩嵜さんが直接出向きコンセプトを伝え、長い歳月をかけてたどり着いたMade in JAPANブランクで「耐久性」「扱いやすさ」「ねばり」「操作性」「感度」「軽さ」の全てを兼ね備えた究極のバスロッドになっている。
最後にロッドビルディングについて、岩嵜さんに語っていただいた。
ロッドビルディングには失敗がつきものですが、失敗こそが上達への第一歩であり、経験値だけが自分を救ってくれます。失敗を恐れずチャレンジしてください。
今の世の中は商品が過剰供給で、どれも似たような商品で溢れています。そんな中、ロッドビルディングは唯一無二のロッドを手に入れることができます。
苦労して作ったオリジナルロッドで、狙った魚を獲った時の「足が震える」「ガッツポーズが出る」など心の奥底からくる感動を多くの方に味わっていただきたいです。
マザーレイクと言われる琵琶湖、2009年にブラックバスの世界記録が認定されたことにより、世界中のアングラーから注目され、ある意味では日本一攻略が難しい湖になっています。
その湖畔近くにある「リップラップ」は、時代とともに変わりゆく琵琶湖の環境を見つめ、釣り道具を通してアングラーにメッセージを伝えています。
デカバスのビックゲームは、緻密な計算のもと必要要素というレンガを積み上げ、しっかりした土台がなければ成立はしません。
そんな細かなアドバイスにも応えてくれるのが、「リップラップ」なのです。
2018年3月10日(土)、11日(日)に名古屋で開催されるTHE KEEP CAST 2018
にリップラップは「WEED MASTER」として出展しています。
琵琶湖のデカバスを獲るために開発された究極のバスロッドをぜひ手に取ってみてください。
岩嵜さんのものづくりへの拘り、熱い想いを直接聞けば、皆さんもなぜこのロッドが必要なのか納得されることでしょう!!
【THE KEEP CAST 2018 MAP】
https://www.thekeepcast.com/wp/wp-content/uploads/2018/03/map_2018-1.jpg
riprap(リップラップ)
・住所 〒525-0001 滋賀県草津市下物町74-6
・TEL 077-568-3737
・FAX 077-568-3737
・営業時間 12:00~20:00
・定休日 月曜日
業務内容
1.ルアー&ワームの釣具販売
2.ロッド&リールカスタム修理
3.オリジナルロッド製造販売
(メモ)
琵琶湖湖畔に近いプロショップですが、フレッシュウォーターはもちろんのこと、ソルトウォーターのライトからヘビーアクションのロッドまで幅広く対応しています。
岩嵜さんは、ソルトウォーターのジャンルで革命を起こした方とも交友関係があり、様々なジャンルから得たノウハウをものづくりに役立てています。
オリジナルロッド「WEED MASTER」は、思わぬ大物にも対応できる“琵琶湖専用の特化型ロッド”です。
リップラップは、釣果情報だけでなく、琵琶湖の様々の情報を聞くことができる「土台のしっかりした頼れるプロショップ」です。